日 時：2005年11月26日（土）13：30-18：00
場 所：東京工業大学南７号館２階201講義室
講 演：
- 安達信泰先生 名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センター
講演題目：「磁性ガーネット薄膜によるMOインディケーターの合成」
概 要：磁界センサーあるいは磁界イメージ媒体としてMOインディケ一ターがあるが、MOインディケ一ター用の磁性酸化物であるビスマス置換鉄ガーネット薄膜に関して液相エピタキシー法による作製法と実際の観測結果について報告する。
- 小林和義先生 太陽誘電(株)R&Dセンター
講演題目：「ナノグラニュラー磁性体薄膜の開発とその応用展開」
概 要：これまで金属磁性体と非磁性絶縁体のグラニュラー構造を持つ磁性体薄膜を開発してきた。これらの膜を高周波用の磁心材料として用いることに一定の有効性を見出すことができた。これらをさらに別の応用用途へ展開することを模索している。今回は、それらの応用用途やそのためにクリアしなけれぱならない課題などを紹介する。
- 鈴木久男先生 静岡大学工学部物質工学科
講演題目：「PZT薄膜の圧電特性評価」
概 要：PZT薄膜は優れた圧電特性を示すことから、MEMSに必須の強誘電体薄膜である。そこで、PZT薄膜の圧電特性と組成や配向性などとの関係を明らかにするために、CSD法で配向制御し、得られた薄膜の圧電特性などの電気特性を種々の方法で測定し、特に圧電特性について連続電荷積分法とSPMを用いた逆圧電特性を評価する方法を比較して組成や配向性との関係を詳細に検討した。
- 中川茂樹先生 東京工業大学大学院理工学研究科電子物理工学専攻
講演題目：「強磁性Hall効果による垂直磁気記録媒体用複合膜の磁化特性評価」
概 要：強磁性薄膜において観測される異常Hall効果は薄膜中の磁化の垂直成分に比例し,面内Hall効果は磁化の面内成分の自乗に比例する。垂直磁気記録媒体は高い垂直磁気異方性を有する記録層とヘッドからの磁界を効率よく記録層に印加するための裏打ち軟磁性層(SUL)というまったく性質の異なる2層を接合した構造をとる。単層状態での磁化特性評価はできるが二層膜状態になった段階での磁化特性評価は困難である。異常Hall効果と面内Hall効果の磁界に対する対称性を利用して記録層とSUL層の磁化特性を分離評価できる手法を開発した。この方法を用いてFePt垂直磁化膜と高飽和磁化SUL層の磁気的相互作用の評価を試みたので報告する。
進 行：桜井 修